パリのオペラ座のシャガールに隠された絵画

シャガールの最大傑作の1つ、『パリ オペラ座天井画』
パリに訪れたのなら必ず見るべきとおすすめしたい。
写真では感じきれない壮大で豪華で艶やかなシャガールの世界が、天井から降り注いでくる。
私自身とりわけシャガール好きではないが、彼の世界に飲み込まれるような感覚にその場から動けなくなった。

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そんなオペラ座の天井にはちょっとした事件があった。
実は以前は既に他の絵が描かれており、90年ほどの間それがオペラ座の天井を彩っていた。
彩っていたというのは少し違うのかもしれない。一人の著名な女性が絵の暗さに声をあげたのが新しいものへと変更するきっかけになったとも言われているから。(詳細ははっきりしていないらしいが、絵の剥落や黒ずみなどの劣化ともいわれる)
元々作者はジュール=ユジューヌ・ルヌブ、アカデミズムの歴史画作家でパンテオンの壁画も描いていた。
この変更を指示したのが当時大統領の側近で文化大臣であったA・マルローである。
多くの反対論が上がったが、取り外しが可能な天井画にするという意外な提案で、現在のシャガールの天井画が実現した。当時その場で聞いていたら驚きのプレゼンテーションである。

そう、ということは今もシャガールの下には全く別の天井画が眠っているのだ。
なんとも奇妙で贅沢な重みをオペラ座の天井は支えている。

いつか本当に取り外す日が来るのだろうか。きっと来ないと私は思う。
シャガールの創り出した天空の世界は、そんなことを考えさせる余地を全く持たないのだから。f:id:shima-ad-studio-cojima:20181003235016j:image

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この絵画を見るために実は3回ほどオペラ座を訪れ、見られずに帰ったことがある。ヨーロッパではよくあることだが、いつが公開している時間なのかがあやふやなのだ。特にここは現在も変わらずオペラの公演が行われているため、その時間帯には見学は出来ないし、急にリハーサルが入って閉まってしまう。

尚更、シャガールに出会えた時の感激は格別であったのかもしれない。

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まさにブルジョワらしいのもオペラ座

ここから予約もできるので、予定が決まっているときはすることをお勧めします。

www.operadeparis.fr

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