飾らないピカソ〜Musee Picasso Pari
待ち望んでいたパリのピカソ美術館の再オープン。
意気込んで予定したパリの訪問だったが、オープン予定日を過ぎてもまだ工事中で落胆したのが5年前。
昨年ようやく再び挑戦する機会がおとずれたので、
今度こそたどり着けることを願い、みんなの失敗談を参考に予定を立てた。
新スポットでパリの真ん中、授業での見学の学生達も多く、基本的に事前予約がオススメのよう。
そして早朝は必ず予約が必要なようで、当日券の人は入れない。
( その時々で少しルールが違うみたいだけど。。。)
ということで朝一番の時間帯で予約していざ。
無事入館! |
この日の企画はオルガ展。
オルガといえばピカソの最初の奥さんで、貴族育ちの古典的な女性。
注目されることは少ないが肖像画の数で言えば一番で、ピカソ溺愛の息子の母。
自分がモデルになる際はその手法で描かれることをすごく嫌っていた。
美しい彼女だからこそ自分の美をそのまま残して欲しかったのだろう。
そしてこの美術館で何より驚いたのは外光だった。
普通日本であれば歴史的絵画に外光が当たるなど考えられない。
パリの美術館でも外光を取り込む綺麗な雰囲気のところもあるが、
ピカソの作品とこんなにもありのままの外光の組み合わせは初めて観た。
いつもはどこかよそ行きの美術品が、
誰かの家のコレクションを覗きに来たように目の前に映る。
日本の床の間で見る掛け軸と少し似た距離感。
それよりもさりげないかもしれない。
ピカソの生きていた時代に戻って、購入した知り合いの邸宅を訪れ、
この作品はいいね〜 なんて言いながらテラスでコーヒーを飲む。
そんな、あの時代にあっただろうリッチできゅんとする想像に出会えた朝だった。